[レポート]【プラントライフシステムズ】AWS と Amazon フレッシュを活用した「儲かる農業」支援システムと市場連動型生育 AI システムの実現 #AWSRoadshow
名古屋に来ています。西澤です。
昨日、開催されたAWS Cloud Roadshow 2017 名古屋に参加しました。導入事例トラックの「【プラントライフシステムズ】AWS と Amazon フレッシュを活用した「儲かる農業」支援システムと市場連動型生育 AI システムの実現」を聴講しましたのでレポートします。
セッション概要
- タイトル:
- 【プラントライフシステムズ】AWS と Amazon フレッシュを活用した「儲かる農業」支援システムと市場連動型生育 AI システムの実現
- スピーカー:
- 株式会社プラントライフシステムズ
代表取締役
松岡 孝幸 様
- 株式会社プラントライフシステムズ
代表取締役
- セッション概要:
- 昨今話題となっている自動運転などの技術を農業分野に適応したシステムを開発しました。自動車の予測制御 / ECU(エンジン制御)を植物の生長予測に置き換え、AI 化に成功、安定的に高糖度トマトを大量生産することが可能となる栽培支援システム「トマトのきぶん」を AWS をプラットフォームにして提供しています。栽培したトマトを Amazonフレッシュで販売することにより市場価格と連動した生育/価格予測制御が可能となります。本セッションでは、システムの紹介とともにベンチャー企業が AWS を活用する過程をご紹介します。
レポート
- 会社概要
- ベンチャー企業、社員数は19名
- 農業を支援する仕組みを作っている会社
- 情報システム部は無い為、担当技術者ですべて回している
- 解決する課題
- 食料自給率の低下
- 高齢化・人手不足が深刻化
- MBDを用いた栽培支援システムを駆使し高収益販売システムを確立
- 農業の省力化、IT化、AI活用
- お金がかかる、補助金が必要
- 補助金がなくてもできるようにしなければダメ
- 農業の発展を妨げているもの
- オンデマンドなビジネスモデル
- 各プレイヤーが各々の利益獲得に動いている為、チェーン断絶されているのが問題
- PLSの革新的な技術
- 光学生体センサー
- ICTを利用したデータ連携
- BigDataは不要、低コストで安定的なインフラを利用
- 生体アルゴリズム
- 共同開発を活用し、最新の計測機器を用いた特許戦略
- 提供する価値
- トマト、イチゴ、お茶
- 農作物栽培支援最適化システム概要
- 糖度やサイズ等の目標を設定し、システムがスケジュールや必要作業を案内する
- デモ
- 特に水やりが重要
- 生産者のKPIは収益がすべて
- KPI=収穫量※
- 糖度、βカロテン、リコピン、糖酸比、他
- 実証結果
- 2倍の収穫量
- 世界初 高収量・高糖度大玉トマトに成功
- 3倍近くの利益を得ることができている
- 農家の本当のニーズ
- 生産支援だけでなく、市場連動型生育AIシステム
- 市場価格と連動しているのがポイント
- AWSの検討・導入の検討
- AWS採用の理由(他クラウドとの比較)
- コスト
- 拡張性、スピード
- ワールドワイド(中国でも動く)
- ハードウェアの知識が不要
- 遠方でもサポートがしやすい
- ECサイトの利用も
- オンプレを採用しない
- スケールしない
- 管理工数
- 情報システム部門がない
- 設計を間違えるとクラウドの方がコストがかさむケースもあるので注意
- AWS採用の理由(他クラウドとの比較)
- プロジェクトを進めてのAWS化した感想
- リソース及び開発コストの削減
- ベンダーとの作業効率化
- 今後の展望と計画
- AWSの可能性と共に、社内の使用範囲の拡大を検討
- スペシャリストの養成
- 顧客、ユーザーの増大に伴う拡張性
- プラットフォームビジネス
- 作る人と買う人をつなげるシステムに
- AWSの可能性と共に、社内の使用範囲の拡大を検討
まとめ
テンポの良いセッションでメモしきれなかったところもあったのですが、農業を儲かる産業にする為の仕組みをAWSクラウドを利用して構築しているという非常に斬新なセッションでした。これまでに存在しなかった新しい着眼点やテクノロジーを駆使しつつも、ビジネスとしてはまだこれからというスタートアップとしての課題と、それを埋め合わせる形でのコストを抑えつつスケーラビリティも活かせるAWSクラウド活用例として非常に勉強になりました。